〜地方公務員の採用、昇給および雇用対策について〜

(平成17年3月1日現在)


アンケートの概要
内  容
「公務員の採用、昇給および雇用対策」に関する全国自治体調査
調査対象
全国都道府県市区町村
調査期間

平成17年2月10日〜平成17年2月25日

調査方法
アンケート用紙を郵送
 
回答数
793件
  調査にご協力くださいました自治体の皆様に、厚くお礼申し上げます。
アンケート実施の経緯
   自治体を取り巻く環境は、少子高齢化の進行や経済の沈滞による財政難、さらに市町村合併と地方分権等、環境が変化しました。また、阪神淡路大震災を始めとする様々な天災により、10年前と大きく変わりました。この変化が仕事にどのような影響があるのか、また市町村間において地方公務員がお互いに支援しているという実態と勤務状況を、国民の皆さんにご理解いただければ幸いです。

Q1 貴自治体では、「ボランティア休暇」または「社会貢献活動休暇」がありますか?
Q2 平成15年度の新卒採用採用職員は何人でどの部署へ配属されていますか?
Q3 臨時職員の雇用についてお聞きします。年間どれくらいの人員を雇用されていますか?
Q4 昇給停止年齢を実施していますか? または条例制定をしていますか?
Q5 上記質問で実施しているとお答えいただいた自治体へお聞きします。それは何歳ですか?
Q6 職業安定法の改正で国が独占してきた無料職業紹介事業に地方自治体も参入できるようになったが、貴自治体では事業参入をにらんで新たな雇用対策に乗り出す動きはありますか。あればその窓口名をご記入ください。
   
Q1
貴自治体では、「ボランティア休暇」または「社会貢献活動休暇」がありますか?
 平成7年 1月17日午前 5時46分震度、マグニチュード7.2の地震が阪神・淡路地方を襲いました。当事務局のスタッフの一人も元大阪府羽曳野市の職員でした。18日の朝3時、500人分のおにぎりを持って庁舎を出発したそうです。大阪と神戸をつなぐ湾岸道路は地震ででこぼこ、現地は道路が分断され、まだ火事の余熱で熱かったそうです。支援の手を差し伸べたのは、近隣の自治体だけではありません。九州からも北海道からも、日本全国から自治体の職員が救援のために、現地に赴かれました。死者、6,432名 行方不明者3名、負傷者43,792名 を出した阪神大震災から10年。昨年は、台風被害や大雨、そして中越地震と天災が続きました。これらの天災の復興は、次のような助け合いも功を奏して進んだのではないでしょうか。
 「ない」と回答している自治体でも、特別休暇として運用と記載している自治体もありましたので、実際には、もっと多くの自治体が大規模災害時の他の自治体への支援体制を整えています。
また、平成5年の震災をきっかけに、「ボランティア休暇」または「社会貢献活動休暇」に関する条例や規則の制定が進んでいます。なお、平成14年以降特に平成16年は制定された半数が新市町ですが、そのほぼ100%が新自治体誕生のその月にこの条例を制定しているということが明らかになりました。この条例に関する自治体の積極性が表れています。

Q2
平成15年度の新卒採用採用職員の有無とその配属先
 平成7年7月3日に地方分権推進法が施行されました。この法律により地方に国の仕事が移譲され、各自治体では新たに平均で70本〜80本の条例を可決しました。そのことによる業務増加がどの分野に影響を及ぼしたのでしょうか。主にこの法律に関する事務手続きをする業務の新しい担い手として、一般事務職をなさる新卒職員の動向を調べました。
 これによると、税務・財務等に関する分野、続いて健康・福祉に関する分野、3番目に戸籍を扱う市民課・住民課に関する採用も多いようです。定年退職者の増加等の問題もあり、新しい仕事として地方分権の影響で、職員が採用されているようです。

Q3
臨時職員の雇用の有無
 しかしながら、いくら業務が増えたとはいえ、自治体も財政難ですので、正規職員だけで対応することはできません。そこで臨時職員の雇用について調べました。
 96%という高い数字で、臨時職員を雇用している実態が明らかになりました。延べ人数しか分からないとお答えくださった自治体も多かったため、ざっくりとした数字しかわかりませんが、市区レベルでは1000人を超す自治体も複数ありました。

Q4
昇給停止年齢を実施していますか? または条例制定をしていますか?
 この問いでは、同じく財政難が昇給に及ぼす影響を調べています。平成13年8月に当事務局で調査した結果によりますと、実施を検討と未実施を合わせると20%あった数字が現在では、半数の11%となり、当事3,247あった自治体がアンケートをまとめた2月27日現在では市町村合併が進み2,771と15%も減少している実態を考えますと、かなりの速さでこの運用が進んでいることがわかります。
それでは、いつこの昇給停止条例を制定したかを調べると、バブルの前から少しずつ行われてはおり、平成12年を境に一気に加速しており、一旦下がったものの、合併の進捗につれ、また伸びています。21世紀になったことと合併を期に一気に枠組みを固めたと言えます。
Q5
現在制定されている昇給停止年齢
 なお、現在制定されている昇給停止年齢は55歳が最も多く、続いて58歳となっていますが、現在では58歳から55歳に下げる方向で改正が進んでいることが、自治体の告知から明らかになっています。数年先にはこの55歳の幅がもっと増えることが予想されます。
Q6
新たな雇用対策窓口
 グラフによりますと、新たな雇用対策窓口は「ない」という回答が多く寄せられていますが、これは「まだない」という自治体と、既に他機関で設置されているため今から自治体がこの業務を行う「必要がない」ので「今後設置する予定もない」という自治体の2極化が進んでいます。
 ハローワークや若者の職探しの窓口として都道府県での「Job Cafe」事業が進んでいます。より規模の大きな採用と小規模の地元の採用をお互いに連携しながら、展開していくことが今後の課題です。
 権限が自治体に移譲されたことにより、自治体でも様々な取り組みがされることになりました。多くのキャラクターもお目見えしています。規制緩和にしろ特区構想にしろ、自治体が自立できるような取り組みをすることができるか、今、各方面から熱い目が注がれています。